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DPC 30

診断群分類とは?(1)

  • 診断群分類の基本構造
    • ・日本における診断群分類は、まず、傷病により分類。
    •  次に、診療行為(手術、処置等)により分類
    • ・傷病名は、ICD10により定義
    •  診療行為等については、診療報酬上の区分で定義

この世界の方々には、ICDという言葉は初めて接するものではないだろう。
屋上屋だが、若干、コメントする。
ICDは、International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems(疾病及び関連保健問題の国際統計分類)の略。
国際保健機関(WHO)が公表した統計基準。
大分類が21ある。

少し、話を変える。
医療の世界で何故、IT化が進まないかという議論。
世界標準の疾病名及びそのコードがあるのに、「どうして簡単にすすまないか」。
こうしたことを中途半端にかじると、前述したように、関係者の思惑があるからという理解になる。
こうした利害の統一をすれば、別の言葉でいうと「強力な指導力を発揮すれば」、事は整然と進むという考え方だ。
それほど簡単ではない。

例えば、厚生労働省の医療評価委員会題7回議事録(2008年1月)をみる。
医薬品関連のところの議論を抜粋する。

「臨床医が、添付文書に記載されている病名以外の病名を記入するのは、大変勇気がいる。」
「医療事故が起きた場合にも、診療行為の妥当性は医薬品の添付文書との照合で判断されるので、病名その他が添付文書の表記と逸脱していると、医師が逮捕される恐れがある。」
「既存の添付文書を書き換えていくことについては、コストが掛かるため今すぐに取り組めない。」
「適応症に書いてある病名が標準マスターにない。」
「対応表があるとのことだが、対応表が必要なのは、対応させる必要のある体系の異なるものが存在するからで、国が違うのならともかく、なぜ同じ国内で定められた病名に対応表を用いなければならないのか。全体最適化という点においた問題ではないのか。少なくとも、これからつくる医薬品等について、標準病名をもちいないのは理解できない。新しい医薬品はつきにいくつも出るわけで、毎月自分たちのシステムに対応表を組み込んで対応しなければならないことは、医療のIT化を阻害しているとしか言いようがない。」
「例えば、風邪と感冒のように、同じことを示すのに二つの用語を用いると、機械が二つの用語が同じ意味だと認識するためにテーブルが必要である。現状ではそんなテーブルがシステムの中にいたるところにあり、IT化を推進する上では無駄な労力である。病名は医療の中でも最も重要なサマリーであり、ここが同じ言葉で書けないことは非常に問題である。」

各当事者の言い分、問題点を抜粋してみました。

こうした問題は、カルテ(診療録)、処方箋、レセプトといった各分野で事細かく存在する。「勝手なことをホザキヤガッテ」という受け取りもあろう。
でも、これが現実なのです。

少なくとも、医薬品メーカーがIT化に対応した行動を取らず、妙な差別化が自社の商品販売のために必要だと誤解していることには本気でハラが立つ。

ITだけでなく、流通コスト全般を考えても、業界の統一的な取り組みがないのは明らかにおかしい。

で、疾病名分類。
何故、疾病名分類なのか?
12ページの説明図では、「最も資源を必要とした傷病名」がDPCの起点となる。
その理由として、「わが国の診断群分類開発では、臨床家の思考方法に近い形で判断樹を作成していくことを基本理念としている。」が掲げられている。
その後、いくつかの過程を経て、「診断群分類」に至るとある。

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